こんにちは。スキャルピングを中心とした裁量トレードとマネースクエアのトラリピによる自動売買で資金を運用しているえいとです。今回はユーロポンド編に続き、ドルカナダについてトラリピの具体的な設定の仕方と今後の動きを考えていきたいと思います。
トラリピの仕掛けレンジと利益率
22年8月のトラリピの仕掛けは以下の通りです。詳細は8月のユーロポンド編をご覧いただければと思いますが、各通貨ペア40%オーバーの高い年利で稼働中です。今回は今年の5月から運用を始めたドルカナダについて分析していきたいと思います。
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ドルカナダの現状認識、今後の展開考察と仕掛け方
ドルカナダの現状認識と今後の展開を考察し、最後に具体的なトラリピの設定方法をまとめていきます。現状認識はチャート分析と、ドルカナダの動きに影響を与えやすい資源価格と各国政策金利を確認します。
チャート分析
まずはドルカナダのトラリピ仕掛け範囲についてチャートで見ると以下の通りです。
日足チャートでこの一年は1.230-1.325付近でもみ合っています。トラリピの仕掛け範囲は1.251-1.350なのでおおよそ仕掛け範囲内で動いています。特に青枠で囲ったここ最近、4月-8月のチャートの動きからドルカナダの特徴を確認します。
まず、4月から5月にかけては米金利先高観からドル買いとなりドルカナダは上昇しています。この買いトレンドは4/22にパウエル議長が「金利0.5%も検討の対象」と発言したことからスタートしています。両国の金利差(見込)によってドルカナダが動いていることから、金利差が大きな変動要因の一つであることがわかります。
次に6月にかけては1.25付近まで下落、8月にかけて1.32付近まで上昇しています。ここは原油価格の上昇、下落に連れた動きが中心です。確認のため原油価格(WTI原油先物)のチャートを見てみましょう。
①と②がそれぞれドルカナダの日足チャートと同じ期間を指しており、原油価格の上昇とともにカナダドルが買われてドルカナダは下落、逆に原油価格が上昇している期間はドルカナダが上昇していることがわかります。金利と共に資源(特に原油)価格にドルカナダが影響を受けることがわかります。
その他、チャートからはここ1か月は1.30付近で横ばいですので大きなトレンドはないことが読み取れます。
金利動向
次に各国の金利動向を見ていきたいと思います。以下は2019年から2022年8月までの各国の政策金利を示したものです。
オレンジが米国、緑がカナダの政策金利で、現在はいずれも2.5%と各国よりも先んじてインフレ抑制に向けて金利を上げている状況です。2019年は米国の方が金利が高かったのですが、今年の利上げタイミングや利上げ幅は米国とカナダでほぼ同じです。もともと陸続きで経済環境も近いことから、しばらくは金利差は同程度で推移するのではと考えています。
資源価格
次に資源価格ですがこちらはユーロポンド編で掲載した8月4日の英中銀レポートの原油価格見込みを再掲したいと思います。引き続き原油価格は高止まりの状況がしばらく続きそうです。
ところで、カナダドルが原油高で買われるということなのですが、どれ程度の原油生産量なのでしょうか。原油生産量の多い国トップ10を見てみましょう。
外務省のホームページから持ってきたデータですが、実は産油量が一番多いのは米国、カナダは4位となっています。2005年には世界最大の原油輸入国であった米国ですが、シェール革命により2020年には原油輸出国となっています。しかし、以前より原油生産量が高かったカナダには資源国とのイメージがあるため、原油高でカナダドルが買われているものと思います。為替相場も多くは投機筋の資金ですので、イメージでその国の通貨が買われて相場が動いてしまうんですね。
少し話がそれますが原油と言えばカナダだけでなくオーストラリアドル(豪ドル)も買われる傾向があります。上の表でもわかる通りオーストラリアは産油国ではないんですが、石炭が取れるためエネルギー資源の上昇という括りでつられて豪ドルが買われています。
ドルカナダのトラリピ設定方法
以上の状況を考慮すると金利差はしばらくは大きな差は出なそうですので、ドルカナダは原油価格に連動する動きが中心になると推測されます。そうしますと引き続き1.25-1.35の幅の仕掛けで変更無しでよさそうです。
ちなみに、私は1.251-1.30の買い仕掛けを2セット入れていますが、5pipsずらして注文を入れています。具体的には以下の通りで、ずらした方がトラップにかかる可能性が上がるのでこのようにしています。もちろん同じレンジを2本入れても問題ありませんのでここは好みで設定いただければと思います。
①レンジ1.2510 - 1.3000
②レンジ1.2505 - 1.2995
実際のトラリピの設定方法は、トラリピ注文の部分で以下の通り入力すればOKです。
【買いトラリピ】
【売りトラリピ】
証拠金は130万円を想定していますが、初めての方は証拠金65万円で買いと売りを1セットとするのがおすすめです。その場合のロスカットレベルは1.20です。まずは口座開設して運用してみましょう。
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今回はドルカナダについて見てきました。為替はこれらのほかにも政局やロシア情勢、短期勢のポジション動向によっても変動しますので引き続き状況を注視していきましょう。
